オーソリティとは

 2024.04.18  株式会社DGコマース

オーソリティ「authority」とは、権威や権力という意味を持ち、一般的にはその分野における専門家や第一人者に対して使われる言葉です。Webマーケティングにおいては、そのページが持つ「信頼性」「権威性」を指します。
信頼性や権威性の高いWebページは結果的にGoogleの検索結果の上位に表示されると考えられており、品質の高い、読者にとって価値のあるコンテンツを作る上で重要とされている考え方のひとつです。

Googleが考えるオーソリティとは

オーソリティはSEO対策の文脈で使用される言葉ですが、Googleは「オーソリティという指標はない」と明言しています。一方、Googleが定める検索品質評価ガイドラインにおいて、コンテンツの権威性(Authoritativeness)を高めることが重要としています。このことから、テクニカルなSEO対策ではなく、良質なコンテンツを作り出すための考え方、コンテンツが良質である状態を説明する視点と捉えることができます。

オーソリティが重視されるようになった背景

以前Webページは、他のWebページから多くリンクをもらっているかという点でランク付けされ、そのランクが検索結果の表示順位に影響していました。結果として、関連性の低い、質の低いリンクを購入することで上位表示を行うという、いわゆるブラックハットなSEO対策が横行しました。

現在ではこういった被リンクを購入するような方法をとっているサイトは、かなりの精度でGoogleが検知し、検索順位を下げるという対応がなされています。このような方法で上位に表示されるページは利用者にとって価値が低いからです。

では、被リンクが全く評価されなくなったのかというと違います。被リンクは今でも検索順位を左右する大きな要素です。質の低いリンクが評価されなくなったということです。

そこから質の高いリンクが集まっているページとは、信頼性・権威性の高いページと言い換えることができます。質の高いリンクが集めるという文脈でオーソリティが重視されるようになったのです。

質の高いリンクとは

質の高いリンクとは同じテーマを扱うトピックスのページからのリンクのことを差します。ある一定のジャンルや特定の分野で常に参照にされている、質の高いリンクが集まっているページは権威性の高いページと言えます。

質の高いリンクを集めオーソリティを高めるには

質の高いリンクを集めオーソリティを高めるためには、ひとつのジャンルに関する専門性を高め、常に最新の情報を発信することが必要です。これはディレクトリ構成などのテクニカルな手法ではなく、多くのページから信頼を集めるためのコンテンツ作成の指針です。

もちろん特定のジャンルに特化した複数のページが、関係性の薄い他のディレクトリに分散している状態はユーザビリティの観点で望ましくありません。そうした対策も土台づくりとしてもちろん重要ですが、それだけでコンテンツの権威性が高まり、質の高いリンクが集まるかというと、そんなことはありません。権威性はコンテンツそのものが良質である結果高まるものと考えるといいでしょう。先にコンテンツありきです。

オーソリティは、ひとつのシグナルだけで測られるものではなく、数多くの重要な要素が積み重なって構築されていきます。信頼性のあるコンテンツがさまざまなユーザーから評価され、これによってリンクが増えていくのです。

E-A-Tでコンテンツの質を高める

E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとった言葉です。このE-A-Tは、Googleが定める検索品質評価ガイドラインにては、「ページ品質評価の最重要項目」と定義されています。

このE-A-Tを意識することで、質の高い読者にとって価値のあるコンテンツを作成することができます。

専門性(Expertise)

専門性(Expertise)とは、そのサイトが特定の分野に特化していること、専門的な情報を提供している状態を示すための視点です。ページ単位ではなく、Webサイト単位であるということがポイントです。ありとあらゆる雑多な話題を取り扱ったサイトではなく、特定の分野にフォーカスされており、かつそれぞれの専門性が高い方が、ユーザーの役に立つと考えられ、質の高いコンテンツが集まっているとGoogleは評価します。

E-A-Tの3要素の中でも、もっとも重要度の高い指標であると言われています。検索ボリュームだけにフォーカスし、あれもこれもとコンテンツを投入するのではなく、ジャンルを絞って進めるべきでしょう。

権威性(Authoritativeness)

権威性(Authoritativeness)とは、そのサイトが他者から見て他社から評価されている状態を示すための視点です。具体的にはこれまでオーソリティでご説明している通り、同じジャンルを扱う別サイトからのリンクをどれだけ獲得できているかによって判断されます。

権威性を高めるためには、専門性と信頼性の高いコンテンツである必要があります。ですので、結果高まるものと考えるとよいでしょう。

信頼性(Trustworthiness)

信頼性(Trustworthiness)とは、そのサイトの情報がユーザから信頼されているかどうかを示すための視点です。

古くて誰が書いたかよくわからない記事と、専門家が書いた最新の記事のどちらが信頼を得ることができるかは明白です。ですが、著者が著名な専門家でないとならないというわけではありません。著者がどんな人物なのか、どんな会社が運営しているサイトなのかを明記することで、信頼を得ることができます。

ドメインオーソリティとは

繰り返しになりますが、Googleはオーソリティという単独の指標でサイトを評価することがしていません。ですが、ドメインオーソリティと呼ばれるページを評価する指標が存在します。

ドメインオーソリティとは、Mozが開発した検索エンジンランキングのスコアのことです。Mozは2004年に創業したSEOに関するツールを提供するアメリカの企業です。Mozが提供するツール内で使われている、そのページが検索結果の上位に表示される可能性を予測したスコアの1つがドメインオーソリティです。

ドメインオーソリティのスコアは1から100までの範囲で、スコアが高いほど上位表示される可能性が高いことを示します。

このドメインオーソリティは、リンク元のルードドメインの数や総リンク数などの複数の要素を評価して算出されます。被リンクを評価の基準に使っているという観点においては、ここまでご説明してきたオーソリティと同様ですが、あくまでMozのツール内の独自の指標となり、これが高いから必ずGoogleで上位表示がされるというわけではありません。