レギュレーションは「規則」や「禁止事項」といった意味の言葉です。
レギュレーションには、似た意味をもつ単語があったり、ビジネスなど使う場面において、ニュアンスに微妙な違いが生じることがある、理解と使い分けが必要な単語です。
本記事ではそんなレギュレーションの意味について解説していきます。
レギュレーション(regulation)は、取り締まり、規制、加減、調節、調整、規則、規定、条例、法規、といった意味を持つ英単語です。
出所:weblio
法令のような意味合いを持つ言葉ですが、ビジネスのシーンで使用する「レギュレーション」は法令の意味合いはあまりなく、規則や規定といった意味で使われます。
似た用語として「ルール」という言葉があります。
RegulationとRuleの違いは法的な意味合いがあるかないかと言えますが、先程ご説明した通り、日常使われる「レギュレーション」に法的なニュアンスはありませんので、大きな意味合いとしてはほとんど一緒と言って良いでしょう。
ですが、使われるシーンや若干のニュアンスが異なりますので、使われ方の違いについてご説明していきたいと思います。
家族や親しい友人との会話の中で「レギュレーション」という言葉が使われることは稀です。レギュレーションは主にビジネスにおいて使われます。
就業規則や社内規定のことをレギュレーションと呼びます。
これらの規則は「ルール」と呼んでもいいですが、ルールよりもより守らなければならないものというニュアンスでレギュレーションという言葉が使われます。
法的なニュアンスは含んでいませんが、それに近い使われ方をしている例と言えます。
コンプライアンスは社内外の両方を意識した遵守しなければならない決まりなのに対し、この場面でのレギュレーションは基本的に社内を向いています。
画像の解像度や文章の文字数、ファイルのサイズなど、広告の入稿ルールのことをレギュレーションと呼ぶ場合があります。
これもルールはルールですが、外れるとそもそも掲載ができないというものになるのでルールよりも厳しい表現として使われています。
似たシチュエーションで、「広告にこのロゴを使う場合は、サイズはX以上、余白は○pixel以上取ること」のように、デザイン上の制約としてもレギュレーションという言葉が使われます。
これも「守ってくださいね」というより「必ず守ること」というニュアンスで、ルールではなく、レギュレーションが使われています。
スポーツなので、ルールといえばルールなのですが、ニュアンスとしては競技を運営する上で必要なことをレギュレーションと表現します。
例えば、「蹴ってボールを相手のゴールに入れること」がサッカーのルールならば、「新型コロナウイルスの影響で、選手の負担等を考慮し交代枠が最大5人、ベンチ入り選手が9人なっていたところを、来シーズンは最大3人の交代枠、ベンチ入りは最大7人にする」というような決め事、規則がレギュレーションです。
スポーツのレギュレーションとほぼ同じなのですが、サバイバルゲームの参加規則やカードゲームの大会規則などもレギュレーションと呼びます。
大会や競技が円滑に進むように定めた規則をレギュレーションと呼びます。
F1の世界選手権では主に2つの「レギュレーション」があります。
「スポーティング・レギュレーション」はレースを運営するための規定で、レースの内容など競技面での規定を定めています。
もう1つの「テクニカル・レギュレーション」は、マシンの規格など、技術関係の規約となります。
どちらも勝敗や結果を大きく左右するものですが、細かく変更が行われるため、そのレギュレーションの変更がどのような影響を及ぼすのか、F1ファンは敏感です。
建設業界では、建設や設計を行う際の遵守しなければならない様々な基準や作業を行う上でのマニュアルをひっくるめて「レギュレーション」と呼んでいます。
都市や地域ごとの建築基準によって、建物の高さの制限や安全基準が異なるので、都度レギュレーションを確認することが重要です。