個別原価計算はオーダーメイドで製造される製品や、いわゆる一点ものの製品に適用される原価計算の方法になります。原価計算には大きく分けると個別原価計算と総合原価計算の2種類があり、それぞれの製品の特徴に合わせた方法が採用されます。
その製品を製造するためにに必要になった各種費用を集計することで、製品ごとに個別に原価計算を行うのです。まずは製品の原価計算書が作成され、製品の製造過程で発生した各種費用をこれに記入して、最終的に合計することで原価を計算します。
材料費などの直接費はそのまま原価計算書に記入され、労務費や経費などは案分計算によりその製品に相当する分が記入されます。大量生産の製品に適用される総合原価計算と比較すると、より実際の状況に近い正確な原価計算ができることが特徴です。発生した費用は製造の中途においては仕掛品勘定に計上され、完成の時点で製品勘定に振り替えることになります。